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楽器経験者がスピッツ・草野マサムネの声と歌唱力を徹底解説

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2017年にバンド結成30周年をむかえたスピッツ。

スピッツの好きなところとして草野マサムネさんの声をあげる人が多く、それくらい特徴的な声で認知されています。

 

ぼくはマサムネさんは声がいいとか高い声がでるとかだけでなく、かなり歌のうまい人だと思います。

どんなところからそう思うのかをまとめました。

 

肩の力をぬいている

スピッツのライブに行って感じたことですが、マサムネさんは肩の力をぬいて歌っていて、ライブの最初から最後までCDクオリティです。

 

ライブではファンの人が多いので派手な曲をやったときは特に盛り上がりますが、そんなときでもマサムネさんは肩の力をぬいて歌います。

肩の力をぬいてリラックスすることは楽器を吹くときも重要です。しかし力をぬきすぎてもよくありません。

 

楽器を吹いていて「ここを聴かせたい!」というところではどうしても力が入ってしまいます。どうしてあんなうまく肩の力をぬけるのか不思議です。

 

ミックスボイス

マサムネさんといえばあの高い声。

いったいどうしてあんな声が出せるのでしょうか?

 

まず高い声を出すためには身体の力をぬくことが大切です。

身体に力を入れて声を出すのは喉をしめることにつながって高い声が出なくなってしまいます。

 

マサムネさんは低~高音域まで身体に力を入れず楽に歌っていますが、高音域の時には張ったような声になっています。

これはミックスボイスが出せているということです。

 

ミックスボイスとは裏声の出し方のひとつで地声と裏声の中間という意味があります。

スピッツの曲は音程の上下変化が激しい曲が多いですが、それを楽に歌えるのはマサムネさんがミックスボイスを駆使しているからに他なりません。

 

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ブレス(息継ぎ)がうまい

他のアーティストの歌を聴いているとブレスの音が聞こえることが多いです。

 

管楽器の演奏のときにブレスの音が聞こえる人は多いですが、音がするのは息を吸い込みすぎているためです。

吹奏楽部や音大では「息の吸い方」ばかり意識させられるため、「息を吸おうとしすぎる」傾向にあります。

しかし体に入る息の量以上に吸おうしているため、吸った息の全部は体に入らず無駄な力みの原因になります。

実際にはそんなに吸おうとしすぎなくても十分な量の息を吸うことができます。

 

マサムネさんはブレスの音がほとんどしません。バンドの音が少ないときにやっと聞こえるほどです。

それくらいむだのないブレスをしています。

歌うのも管楽器を吹くのも腹式呼吸が重要になります。 マサムネさんは腹式呼吸がかなりうまいです。

 

ヴィブラートが「かかっている」

マサムネさんはヴィブラートをかけていないように思えますが、よく聴くと小刻みにヴィブラートがかかっています。最近の曲を聴いたほうがわかるかもしれません。

しかもヴィブラートをかけているというよりかけようとしていないけど自然とかかっているという感じです。

 

マサムネさんは歌うときに息を多めに吐いて声を全身に響かせるイメージで発声しているそうです。

前述したブレスは発声(息をはく)ことにもつながっています。

ブレスで力みがあると、力んだ状態で発声してしまいます。

 

力みがないため体に響かせるように発声できて、声が響くことで自然なヴィブラートがかかった歌声になっています。

 

誰にもマネできない声

スピッツの曲はカバーしている人がたくさんいます。

カバーを否定しているわけではありませんが、ぼくはどれを聴いてもしっくりきません。

男性ボーカルだけでなく女性ボーカルもです。

 

マサムネさんの声って力強すぎずかといって弱くもなく、バランスが絶妙なんですよね。

男性・女性ボーカルのどちらも力強いほうに傾きがちです。

でもマサムネさんは男性なのにバンド演奏に溶け込むような歌声をしています。

 

しかもそれを肩の力をぬいて自然にやってのける。

これができるのがマサムネさん以外にいるでしょうか?

 

まとめ

一番のすごいところは肩の力がぬけていることです。

管楽器でもリラックスすることがブレスや音を出すときに重要です。

いったいどうすればあんなふうにできるんでしょうか(^-^;

 

50歳を迎えてもなお年齢を感じさせない透き通った歌声でライブを重ねているマサムネさん。

ぼくはマサムネさんの歌声が大好きなので、これからもスピッツの曲を楽しみにしています!