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【旅の途中】スピッツの歩みと音楽への向きあいかた

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スピッツは今年でメジャーデビュー25周年になりました。

 

僕は10年前から親の影響で聴き始めましたが、どんどんスピッツにハマッていきました。

 

 
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スピッツが結成20周年に出した本があります。結成からの歩みについてメンバーの言葉で語られています。

 

僕は吹奏楽をやっているので、アーティストがどんな考えで音楽をやっているのかは興味深いものです。

 

 

スタッフへの恩返し

 

スピッツは売れることに対するあこがれがまったくありませんでした。

 

当時の自分たちの曲が売れる曲でないことは分かっていたもののそれを変えようとはせず、自分たちのやりたいようにやっていました。

 

しかしだんだん気持ちに変化が出てきます。

 

 

 スピッツはやりたいようにやらせてもらいつつ、スタッフに守られて、すごく過保護に育ててもらっている。そのことに気づいてしまった。

 ーここでテコ入れをして、少しでも売れないと申し訳ない。

 メジャーデビューしてから初めて抱く思いだった。

 

 

僕は吹奏楽をやるうえで、楽しく演奏することを大事にしています。自分が楽しくなければいい演奏なんてできるわけないと思うからです。

 

しかし自分が楽しむことばかり考えて聴いている人が楽しめないものになっていたら意味がありません。

 

音楽は聴いてくれる人がいて、初めて音楽になります。

 

楽しく演奏したものを楽しく聴いてもらう。

演奏者とお客さん、その両方が楽しめてこそ価値があります。

 

 

思いがけない「ロビンソン」のヒット

 

努力を続けてなかなか成果がでなくても、ある日とつぜん実を結ぶことがあります。ずっとできなかったことが急にできるようになるんです。

 

スピッツはロビンソンのヒットをきっかけに売れていきましたが、この曲が売れるとはまったく思っていませんでした。だからロビンソンが売れているのが不思議でしょうがなかったようです。

 

 

「ロビンソン」の売れ方はかなり変わっていた。人気テレビ番組やCMのタイアップではないし、俺らがテレビによく出ていたわけでもない。どこから火がついて、どうやって燃え広がっていったのか、当事者にはさっぱりわからなかった。

 なんであの曲がこんなに長く売れているんだろう?そのとき抱いた疑問の答えはいまでも出ていない。

 

 

僕は高校を卒業してから2年ほとんど楽器を吹いておらず、社会人になってから楽器を再開しました。

 

練習時間が大幅に減ったのですが、なぜか今のほうがうまく吹けています。

高校時代分からなかったことが分かるし、出来なかったことが出来ます。

 

高校のころの努力が少し遅れて結果になったんだと思いますが、練習時間も減っているのでどうしてか自分ではまったく分かりません。

 

努力は報われるといいますが、それは遅かったり思いがけない形で報われることもあるんだと思います。

 

 

やりたいようにやるしかない

 

 スピッツはヒット曲を多く出していますが、それは狙ってだしたものではありません。というのも、どういうのが売れるかまったく分からないからです。

 

 

 自分で、”これは売れるな”とか”これは売れないな”といったことは正直いまでもまったくわからない。考えてどうにかなるものではないだろう。戦略を考えて、思い通りにヒットを連発できるミュージシャンもいるのだろうが、自分にはできない。だから、やりたいようにやるしかない。

 

 

音楽をやる以上、聴いてくれる人のことを考えなくてはいけません。

しかし音楽は10人いれば10人違う感想をもつといってもいいすぎではないくらいです。 どんな感想をもつか100%予想することはできません。

 

吹奏楽でも、音がそろっていると「統一感がある」と感じる人もいれば「そろいすぎてて気持ち悪い」と感じる人もいます。

 

だからといって音楽に迷いがあるとそれが伝わってしまいます。

自分たちがいいと思う音楽を思い切りやって、どう感じるかは聴く人にゆだねるしかありません。

 

 

まとめ

 

自己主張はしないのに存在感がある。

スピッツのバンドとしてのあり方は僕の理想とするところです。

 

どうすればそんなふうになるのかわかりませんが、吹奏楽をやる上で自己主張しすぎず存在感のある音を目指していきます。