こんにちは、読書好きブロガーのリュウです。
今回は最近映画にもなっている人気作を紹介します。
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愛する人を思う気持ちが生み出した、
不器用で優しい4つの「嘘」。「過去にいられるのは、コーヒーが冷めるまでの間だけ」
不思議な喫茶店フニクリフニクラにやってきた、4人の男たち。
どうしても過去に戻りたい彼らの
口には出せない本当の願いとは……?45万部を突破した『コーヒーが冷めないうちに』の7年後を描く、
期待の新刊がついに発売!
2015年に第1作目がデビュー作ながらベストセラーとなった川口俊和さんの人気シリーズの第2作目です。
ちなみに前作はこちら。
シリーズ物となってはいますがオムニバス形式の短編となっていますし、前作を読んでいなくても十分楽しめる内容となっています。
ただ前作を読んでいたら「この人にはあんなことがあったよな」ってことが分かりますし、うれしくなる要素もあります。
ぼくは前作も読んでいるのですが、2作とも読んだ感想としては「この嘘がばれないうちに」の方が面白かったです。
全部で4つの短編で構成されていますが、それぞれのあらすじと感想を書いていきます。
なお、『コーヒーが冷めないうちに』と『この嘘がばれないうちに』のどちらもオーディオブックで楽しむことができます。
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川口俊和さんとは?
川口俊和さんは1971年生まれで大阪府茨木市の出身です。
かつて『劇団音速かたつむり』で脚本と演出を担当をしており、現在は『1110プロデュース』を主宰しています。
もともと小説家ではないんですよね。
劇団での代表作には『COUPLE』『夕焼けの唄』『family time』などがあります。
舞台を手がけていた川口さんがなぜ小説を書くことになったかというと、『コーヒーが冷めないうちに』はもともと1110プロデュースでやっていた舞台作品で、それを観た編集者さんが感動して小説化のオファーを出したからです。
そして発売された『コーヒーが冷めないうちに』はデビュー作ながら55万部を超えるベストセラーとなり、2017年の本屋大賞にもノミネートされる人気作となりました。
そして現在は映画も公開中。
映画は『コーヒーが冷めないうちに』の内容を中心としつつ『この嘘がばれないうちに』の要素も加えたオリジナル脚本となっています。
過去に戻れる喫茶店のめんどくさいルール
物語の舞台である喫茶店「フニクリフニクラ」ではとある席に座ると望んだとおりの時間に自由に行くことができます。
前作では都市伝説でしかなかったのですが、過去に戻った人たちの話が徐々に広まってきたようで、今作では過去に戻れるということを知った人物が「フニクリフニクラ」を訪れます。
しっかし紛らわしい名前の喫茶店だな
まあ確かにね
過去に戻れるなんて夢のような話ですが、そう簡単にはいきません。
この喫茶店には過去に戻るためのめんどくさいルールがいくつもあります。
- 過去の戻ってもこの喫茶店を訪れたことのない人には会えない
- 過去の戻って何をしても現実を変えることはできない
- 過去に戻れる席にはいつも座っている客がいて、その客が席を離れた時しか席に座れない
- 過去に戻っても席を移動することはできない
- コーヒーをカップに注いで、そのコーヒーが冷めてしまうまでの時間しか過去にいられない
めんどくせえな、スパッと過去に戻らせろよ!
過去に戻ろうとする理由というのはだいたい変えたい過去があるからです。
しかし過去に戻っても現実を変えることはできないので、たとえば事故で死んだ人に会いに行って死を防ぐということはできません。
そうなると過去に戻る意味がなくなってしまうので、ほとんどの人はルールを知ったとたんに過去に戻るのをやめて喫茶店を後にします。
それなのに過去に戻ってどうすんの?
現実が変わらなくても過去に戻りたいと思うだけの理由があるんだよ
過去に戻っても現実は変わりませんが、過去に行ったことによって変わることもあります。
この喫茶店をとおして4人の人物には小さな奇跡がやってきます。
『この嘘がばれないうちに』の登場人物
各短編でメインパーソンは入れ替わるのですが、作品を通して共通している登場人物を紹介します。
時田数(ときたかず)
「フニクリフニクラ」のウエイトレス。
セミロングの紙を後ろで束ね、白のYシャツに黒で揃えた蝶ネクタイ、ベスト、ソムリエエプロンという格好です。
色白で切れ長の目をしたきれいな顔立ちではあるものの印象には残らないタイプで、一度見て目を閉じたらどんな顔だったか思い出せなくなります。
いわゆる影が薄いタイプで、今年で29歳になります。
今作では噂を聞きつけて喫茶店を訪れた4人の客をとおして、数が22年間抱えていたある苦しみが癒えていきます。
時田流(ときたながれ)
喫茶店「フニクリフニクラ」のマスター。
数とは従兄で、もうすぐ7歳になる一人娘がいます。
身長2m近い大男で、線のようなかなり細い目をしています。
「フニクリフニクラ」のコーヒーは彼が惚れ込んだサイフォンのコーヒー豆のみを使用しています。
前作ではまだ娘が生まれていませんでしたが、今作では親になった流が娘に手を焼く姿が見られます。
時田ミキ
「フニクリフニクラ」のマスター、時田流の娘。
7歳を間近にした明るい性格の小学1年生です。
彼女の母親である時田計(ときたけい)は生まれつき心臓が弱く、ミキを産んだ直後にこの世を去っています。(詳しくは前作にて)
自分のことを「わっち」と言ったり変な語尾で話したり変な替え歌を歌ったりで、親である流は困り果てています。
無邪気な姿ばかり見せていましたが、物語の最後では重要な役割をします。
白いワンピースの女
フニクリフニクラの過去に戻れる席に座っている女で、いつも小説を読んでいます。
彼女は実は幽霊で、かつて過去に戻ったもののコーヒーが冷めきるまでに戻ってこなかったため幽霊になって席に座ることとなりました。
もし他の誰かが過去から戻ってこなかったら、彼女に変わって席に座ることとなります。
前作では喫茶店に座る幽霊でしかなかったですが、実は彼女は過去に行って戻ってこなかった以外にもフニクリフニクラと深い関係があり、そのことが今作で明らかになります。
『この嘘がばれないうちに』のあらすじと感想
この物語はオムニバス形式の4つの短編で構成されています。
第1話「親友」 22年前に亡くなった親友に会いに行く男の話
キーパーソンである、千葉剛太郎(ちばごうたろう)は51歳。
今年23歳になる娘と二人暮らしの父子家庭で、東京都八王子市で『神谷食堂』という名前の定食屋を経営しています。
高校・大学はラグビー部の所属しておりガッチリした体型。
スーツは今も3Lサイズです。
母親については「お前が小さいころ病気で亡くなった」と言っていますが、これは剛太郎が娘につき続けてきた嘘のひとつです。
剛太郎は父親の年商1億にもなる会社を継いで何不自由ない生活をしていましたが、連帯保証人になっていた知人の会社が倒産。
資材はすべて差し押さえられ、住む家もなくなりホームレスとなっていました。
そんなとき路上で大学のラグビー部でチームメイトだった神谷秀一(かみやしゅういち)と偶然再会。
当時の剛太郎は服も汚れひどい匂いを撒き散らしている状態でしたが、修一は嫌な顔をすることなく再会を喜びました。
喫茶店に誘って剛太郎の話を聞いたあと「俺の店で働けばいい!」と、自分の店で働くことを勧めました。
その後二人は秀一が妻と生まれたばかりの娘の3人で暮らしている家へ。
秀一の妻は剛太郎のためにお風呂を沸かして待っていて、剛太郎を歓迎しました。
会社の倒産でお金がなくなったことで、手のひらを返したように剛太郎のもとを離れていく人が何人もいたことで、剛太郎は人間不信になっていましたが、修一の店で働くうちに本来の明るさを取り戻していきました。
剛太郎自身も秀一に深く感謝していて「この恩は必ず返す」と心に決めていました。
そんなある日秀一の妻がひどい頭痛を訴えたため、夫婦で病院に行くことに。
店を締めるわけにはいかないので、剛太郎が娘を預かって店に残りました。
病院に向かう途中、秀一夫妻は交通事故にあって命を落としてしまいます。
両親がなくなったことを理解できない当時1歳の秀一の娘を見て、剛太郎は自分が親として育てることを決意しました。
そうして22年がたち、娘が結婚することとなります。
剛太郎は自分が本当の親ではないことを話していなかったのですが、結婚するとなると婚姻届を出すとき戸籍が必要になるので、今まで娘についてきた嘘がばれることになります。
剛太郎は嘘をつき続けてきたことに罪悪感を感じていて、結婚式には本当の親が出席するべきだと思っていました。
だから本当の親である秀一に娘の結婚を祝うコメントをサプライズ動画として撮影するために過去に戻ります。
剛太郎は動画を撮影したら結婚式には出席せず、娘の前から姿を消そうと考えていました。
しかし過去に戻った先で、秀一の言葉によってまたしても救われることとなります。
第2話『親子』 母親の葬儀に出られなかった息子の話
フニクリフニクラには三田絹代(みたきぬよ)という常連客がいました。
彼女は時田数が小学生のころから通っている絵画教室の先生であり、流の入れるコーヒーが好きで店に通っていました。
しかし半年ほど前にガンが発覚し、入院して闘病生活を送ることに。
1話の時点では闘病を続けていましたが、2話の時には亡くなっていました。
絹代が入院してからは娘の京子(きょうこ)とその息子の二人が、絹代に変わって喫茶店にコーヒーをもらいにきていました。
京子には絹代の死についてひとつ後悔していることがありました。
それは弟である幸雄(ゆきお)に絹代の入院を伝えていなかったことです。
幸雄は陶芸家になるため京都に修行に行っており、父親は反対していましたが母である絹代は彼の夢を誰よりも応援していました。
陶芸家になるため頑張っている息子に心配をかけないように、幸雄には入院のことを伝えないように絹代にお願いしていました。
だから幸雄は入院のことを知らず、突然母の死を知らされたことになります。
幸雄は絹代の葬儀にも来ておらず電話もつながらなくなっていたので、「入院のことを伝えていなかったことを怒っているんじゃないか」と気にしていました。
現在は幸雄がどこで何をしているかも分からなくなっていました。
その日の夜、数以外誰もいなくなった店内に一人の男がやってきます。
彼は絹代の息子の幸雄で、フニクリフニクラが過去に戻れる喫茶店だと聞いてやってきたのでした。
目的はもちろん、死んだ絹代に会いにいくためです。
幸雄は絹代の葬儀に来ていませんでしたが、これは『来なかった』のではなく『来られなかった』のです。
幸雄が30代後半になり早く自分の釜をもって絹代を安心させたいという思いを強くしていたころ、師匠の釜に出入りする業者から釜を開くための融資の話を持ちかけられました。
幸雄はなけなしの貯金をくずし足りない分は借金をして、この融資話を受けました。
しかしお金を渡した直後に業者が逃亡。
幸雄は自分の釜をもつことはなく、手元には莫大な借金だけが残りました。
死にたいという思いにも駆られましたが、もし自分が死んだら借金の取り立てが親である絹代のもとに及んでしまいます。
絹代に感謝している幸雄はそれだけは避けたいと、必死に借金を返済しようとしていました。
そんなとき唯一の心の支えだった絹代の訃報を知らされ、幸雄の緊張の糸はぷっつり切れてしまいました。
借金のため葬儀に参加するための交通費も工面することが出来ず、誰よりも感謝している絹代の葬儀に参加することもできませんでした。
幸雄が陶芸家として成功するためにがんばれたのは絹代への恩返しのためでもありました。
幸雄は高校の修学旅行で陶芸に出会い、父親の反対を押し切って京都で修行することを決めました。
絹代は幸雄を心の底から応援し、将来夫と海外旅行に行きたいと貯金していた口座の通帳を幸雄に渡していました。
幸雄は陶芸家として成功し、通帳を絹代に返そうと思っていたのですが、絹代の死によってそれが叶わなくなります。
だから幸雄は過去の戻って絹代に通帳を返すためにフニクリフニクラにやって来たのでした。
過去に戻った幸雄は通帳を絹代に返したら死のうと思っていました。
しかしいくつになっても母親は母親です。
絹代の母としての深い愛情によって、幸雄は再び生きることを決意します。
第3話『恋人』 結婚できなかった恋人に会いに行く男の話
この話は今までとは違い、過去から未来に会いに行く話です。
フニクリフニクラは『望んだ通りの時間に自由に行くことができる』喫茶店です。
つまり過去だけでなく未来にも行くことが出来ます。
ただ未来に行くとなると会いたい相手が行った先でフニクリフニクラに来ていないと会うことが出来ませんが、約束していたとしても電車が遅れるなど思いがけない事態で相手が来ていなくて会えない場合もあります。
過去に行く以上にめんどくさく会うことが難しいため、未来に行った人はほとんどいません。
この話でキーパーソンである倉田克樹(くらたかつき)は結婚を考えている恋人の森麻美(もりあさみ)に会うために2年後の未来にやってきます。
倉田と麻美は同じ職場で働いており、倉田のほうが2歳年上ではあるものの同僚なので、お互いに敬語を使うことなく話す関係でした。
二人が恋人になるきっかけは麻美が別れた恋人との間にできた子どもを流産したこと。
麻美はもともと流産しやすい体質だったのですが、自分が赤ちゃんを死なせたと罪の意識を感じ苦しんでいました。
親や友だちに話すとみんな共感して悲しんでくれるものの、麻美の心が晴れることはありませんでした。
そんなある日、悩んでいることを感じ取った倉田に声をかけられた麻美は初めて男性である倉田に自分の流産のことを話しました。
男性である倉田に自分の苦しみは分からないだろうと思いつつも、誰かに聞いて欲しい気持ちから話したのですが、倉田が言ったとある言葉によって麻美がずっと抱えていた罪悪感が一瞬にして消え去りました。
そしてこの時から麻美にとって倉田がただの超ポジティブなひとではなくなりました。
その後二人は恋人になり、倉田は付き合って2年になる麻美との結婚も考えて指輪も用意していました。
そんなときに急性骨髄性白血病を発症。
余命半年を言い渡されてしまいました。
彼自身は手術して生きることを諦めてはいませんが、自分が死んでしまったときのことを考えて職場の先輩である加賀田二美子(かがたふみこ。 前作第1話で登場)に協力してもらい、未来の世界で麻美に会う計画をたてました。
倉田は二美子にふたつの条件を出します。
- 自分が死んでいない場合は会わない
- 自分が死んだ後に麻美が結婚して、幸せになっていたら会わない
そして約束の当日。
倉田が過去の戻る直前になって、麻美が喫茶店に駆け込んできます。
未来の世界で倉田は白血病によって他界していました。
だから麻美にとって倉田に会うのは2年ぶりなのですが、過去から自分に会いに来た倉田にたいして麻美はある嘘をつきます。
それは麻美が今も倉田を好きだから、そして自分を救ってくれた倉田の言葉を忘れていないからこその倉田を想っての嘘でした。
第4話『夫婦』 妻にプレゼントを渡せなかった老刑事の話
とある日のフニクリフニクラでは、数と流が何やら深刻そうに話していました。
数があることで悩んでいて、そのことについて話しているようでした。
そこに定年退職した老刑事の万田清(まんだきよし)が店に入ってきます。
ヨレヨレのハンチング帽にトレンチコートといういかにも刑事というような風貌ですが、顔はドラマに出て来るような強面ではなく、どちらかというと人のいいおじさんとった感じです。
清は第2話のときにフニクリフニクラにやってきて、数や客としてきていた三田京子に妻にあげるプレゼントは何がいいかを相談していました。
それはフニクリフニクラで過去に戻って、妻に渡すためでした。
清の妻である公子は、30年前に近所でおきた強盗事件に巻き込まれて亡くなっていました。
そのころ清は刑事を辞めようかと思い悩んでいて、そのことを相談するため「大事な話がある」といって、この喫茶店に呼び出していました。
しかし急な仕事が入ったため、清は喫茶店に行くことができませんでした。
公子が事件に巻き込まれたのはその帰り道でした。
「自分が約束通り待ち合わせ場所に行っていれば、妻は死ななかったんじゃないか」
清はそんな罪悪感に苦しんでいました。
それからしばらくして、清はフニクリフニクラが過去に戻れる喫茶店であることを知ります。
「現実を変えることは出来ないのになぜ過去に行こうと思ったのか?」
それを疑問に思った清は今までに過去に戻った人たちに会いに行って話を聞く中で、自分が抱えていたひとつの間違いに気付かされます。
そして清も過去に戻って妻にプレゼントを渡すことを決めたのでした。
過去に戻った先で清は妻から思いもかけない言葉を投げかけられます。
そして清を含む喫茶店で出会った人たちの言葉によって、数が22年間抱えていた苦しみが癒えていきました。
『この嘘がばれないうちに』の感想
嘘がばれた先にあるもの
続編なので過去に戻って会いに行き、それによって大きな変化がもたらされるという流れは前作と同じです。
前作と違う点をひとつあげるとすれば、各話のキーパーソンは大切な人にたいして嘘をついています。
現実世界でついている嘘もあれば過去に戻った先でついた嘘もありますが、共通しているのは大切な相手の幸せを想った嘘だということです。
『この嘘がばれないうちに』というタイトルには相手への幸せを願う気持ちが隠れているのだと思います。
ただ嘘をついている各人物には自分の幸せという大切なものが抜け落ちてしまっています。
それゆえに現実で罪悪感に苛まれて苦しんでいます。
しかし相手の幸せを願うのは嘘をつかれた相手も同じです。
4人のついた嘘は結局ばれることとなり、幸せを願う気持ちによって逆に救われていきます。
フニクリフニクラでは『過去にいってどんなことをしても現実は変えられない』と言われていますが、これはちょっと違いますね。
確かに誰かがなくなっているなどの現実で起こっている結果は変わりません。
しかし過去に行ったことで自分の幸せを考えるようになって目の前の景色が変わり、これから起きる現実が変わっていくのです。
それで数の苦しみは晴れるのか?
『この嘘がばれないうちに』は短編ごとに見ていくとキーパーソンが毎回変わっているのですが、作品をとおしてみるとウエイトレスの数がキーパーソンの物語となっています。
これは過去に戻る席に座っている白いワンピースの女と深く関係があるのですが、数は7歳の時心に大きな傷を負う出来事がありました。
それによって「自分は幸せになってはいけない」という思いを22年間抱え続けていました。
数は感情をあまり表に出さないキャラクターとして描かれているのですが、大きな傷となる出来事が起こるまでは、時田ミキのように明るい性格の子どもでした。
そんな数がその出来事以降心を閉ざすようになったのですから、大変なショックだった事が伺えますね。。。
7歳から29歳になるまでの22年間消えることのなかった数の苦しみですが、喫茶店で時間を行き来した人たちとの出会いを通して幸せになることを決意していきます。
ただ正直なところ数の苦しみは相当なものなので、22年間消えなかった数の苦しみがこれくらいで消えるのか?という疑問は感じました。
これでなくなるなら当の昔になくなっていたのではないかと思えてなりません。
4話とも感動できるものなのですが、数の気持ちにはあんまり共感できなかったので最後の最後でちょっと取り残された気分になりました。
『この嘘がばれないうちに』は前作よりおすすめ
基本的な物語の流れは同じですが、各話の独立しているようでつながっている構成や相手の幸せを願う気持ちに溢れているところがよかったので、個人的には前作より面白かったです。
映画を観た人やまだこのシリーズを読んでいない人にはこちらをおすすめします。
ぜひ読んでみてください!
『この嘘がばれないうちに』はオーディオブックで聴ける
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