満喫ぶろぐ

2つの吹奏楽団でTubaを演奏する楽器歴10年目。富山県在住。スピッツはたぶん一生好き。小心者でビビリながらも興味のあることはいろいろやってみるタイプ。

CDが売れなくなっていることは本当に音楽界にとってマイナスなのか?

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CDが売れない、

ヒット曲が見えない -

そんなふうに言われるようになりました。

 

CDから配信に変わってきたのかというとそういうわけでもなく、配信もそこまで伸びているわけではありません。日本の音楽界の未来は暗いように感じます。

これから先、音楽はどうなっていくのでしょうか?

 

その疑問にこの「ヒットの崩壊」が答えてくれています。

 

 CDが売れないというマイナス面ばかりが強調されていますが、音楽界全体で見れば悪いことばかりではありません。

むしろこれからどうなっていくのかが楽しみになってきました。

 

90年代の売れ方は異常だった

 90年代は、次々と社会現象的なヒットを生み出しては下火となっていくアーティストが毎年かわるがわる現れるような時代だった。

 

一番CDが売れていたとされる1998年にはたくさんのミリオンヒット曲が生まれ、何組ものアーティストの曲がヒットしました。

音楽市場が一番盛り上がっていた時代と言えます。

 

しかしその時売れたアーティストがその後も活躍できたかというとそうではありません。

 

売れ続けているのはほんの一握り。

一時的なブームだけで、終わっていったアーティストが何組もいます。

武道館ライブを成功させたバンドの次のツアーのチケットが全然売れず、ツアーが中止になることもありました。

 

ヒットの基準もオリコン1位=流行っている」で、音楽を売ることに必死になっていました。

悪くいうと、音楽が金儲けの手段になっていたわけです。

 

CDは売れなくてもミュージシャンは生き残る時代

90年代のメガヒットの時代、00年代の市場縮小期を経て、粘り強く活動してきたベテランバンドが全盛期を更新し、元気に活動している状況は、10年代の音楽シーンを象徴するもう一つの現象と言っていいだろう。

今はアーティストのあり方も大きく変わっています。

 

かつてはCDセールスでしか人気をはかることが出来ませんでした。

しかし今はSNSの発達によりライブでの演奏とパフォーマンスが口コミで広がっていくことで人気が出てくるバンドが増えてきました。

 

90年代にブームが続かず人気の落ちていったバンドが再び注目されるようになって再ブレイクを果たしたり、結成30周年で武道館ライブを実現させるバンドも出てきています。

15年以上活動している、ベテランにあたるバンドやグループが長く活動できるようになっています。

これは90年代には考えられなかったことです。

 

今まではヒットした曲によって注目されていて、ヒット曲ばかりが評価されていましたが今はアーティストそのものが注目されるようになっています。

 

音楽を所有から体感する

 

若手や新人にとっても、ライブを主軸にした地道な活動の先で人気を拡大し、SNSとマスメディアの波及力を追い風にブレイクを果たすことが出来るようになっている。

アーティストが長く活躍できるようになってきたのはSNSによるものがありますが、もうひとつの大きな要因はライブ市場の拡大です。

CDの売り上げが減っていく中でライブ市場は伸びていっています。

 

現在ではロック・イン・ジャパン・フェスやサマーソニックなどの音楽フェスが全国各地で行われるようになっていて、年々規模が拡大してきています。

もちろんアーティスト単体の全国ツアーなどの動因も増加してきています。

 

 ネットワークの帯域が広がり、いつでもストリーミング配信の形で音楽を聴いたり動画を視聴したりすることができるようになったことで、「コンテンツを所有することへの欲求」自体が減退していった。

youtubeで映像と一緒に音楽を無料で聞けるようになったことで音楽に求めるものが変わってきました。

90年代のように音楽を買って所有する必要がなくなったことで、ライブに参加して音楽を体感することを求める人が増えています。

 

ライブも最近ではただ演奏するだけでなくサカナクションのように音響にこだわって会場のどこにいても大音量で楽しめるようにしていたり、セカオワSEKAI NO OWARI)のようにライブの演出に力を入れるバンドも出てきています。

ぼくはセカオワのライブに行ったことがありますが、最後までたくさんの演出が仕掛けられていてライブというよりはショーを見ている感覚でした。

 

ライブは生演奏の場をこえて音楽を体感するエンターテイメントに変化しています。

 

世界に誇る日本の音楽

日本の音楽が海外に進出して人気を集めるというのは今までもありましたが、それは日本でヒットしたもの海外に売り出すという形でした。

 

しかしきゃりーぱみゅぱみゅの場合は違いました。最初から日本国内と海外の両方に向けて発信され、youtubeの動画が注目されたことで日本と海外で同時に人気に火がつきました。

きゃりーは2年で海外でライブをしましたが早すぎるということはなく、現地のファンにとっては「2年も待った」だったようです。

 

また、今までは海外の音楽の影響を受けたアーティストばかりでしたが、90年代のCDバブルの中で育って、J-popのみに影響を受けているアーティストも出てきています。

例えばいきものがかりは完全にJ-popに影響を受けて曲を作っています。

 

もともと「J-pop」という言葉は「日本的な曲、日本でしか出せない音」を意味するものではなかった。(中略)むしろその逆で、洋楽、つまりアメリカとイギリスを中心にした西洋のロックやポップスを強く意識した言葉だった。

 

J-popは海外の曲に比べて劣っているというコンプレックスが根強くあり、どのアーティストも海外の曲を意識しながら曲を作っていました。

しかし今ではそれがなくなり、J-popとして発展し海外に売り出されるようになっています。

 

CDが売れないと言われる中で、日本の音楽は世界に誇る文化に進化し、本当の意味での「J-pop」になってきています。

 

アメリカで「音楽を売らない」大スターが誕生

現在のアメリカの状況は、音楽が”売れない”という認識のはるか先を進んでいる。意図的に音楽を”売らない”ことを選び続けたアーティストが、新世代のスターになり、巨額の収入を得ているのである。

 

アメリカではアップル・ミュージックのようなストリーミング配信が音楽の楽しみ方のメインになっています。

中にはCD発売もダウンロード発売もなくアップル・ミュージック限定でリリースしたアルバムが大ヒットし、一度も音楽を売らないままでトップスターになるアーティストもいます。

 

日本ではCDが売れない時代といいつつも、今もCDによる収益を求めているところがあります。

何でもアメリカ万歳!というわけではないですが、日本の音楽もこんなふうに変わっていくのではないでしょうか。

 

まとめ

 CDが売れなくなった一方で、ライブによる地道な活動を続けていくことで人気が出てくるアーティストが増え、音楽はライブを中心としたものに変わってきています。

 

でもこの状況はただ単に元に戻っただけではないでしょうか?

エジソンがレコードを作ってからCDに発展していきましたが、レコードができるまで音楽は形のないものでした。

CDが売れなくなりライブでの生演奏の需要が高まっているのは音楽が本来の形に戻ってきたということです。

 

 世界に売り出される日本独自のものに発展しつつあるので、むしろこれからどうなっていくかが楽しみです。